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ぬくもり動物日記

おうちでできる健康チェック~パート2

雨ですね…。

涼しくなったと思ったらもう秋雨のようですね。

こんにちは、まいたけです。

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今回は前回の続きとなります!!

この記事をきっかけに

大事な家族であるわんちゃん&ねこちゃんの病気の早期発見に役立てば幸いですf:id:NuKuMoRi_AMC:20190104211256g:plain

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『おうちでできる健康チェック~パート2』

 

③口

・口臭はありませんか

・歯茎の色はピンクですか

・歯石がついていませんか

・歯肉(特に歯の根元)は赤くなっていませんか

・口から膿はでていませんか

・よだれが多くありませんか

・唇や舌、歯肉部分にしこりやいぼのようなものはできていませんか

・舌の色はピンク色ですか

・乳歯は残っていませんか(二枚歯になっていませんか)

・舌や歯茎がただれていませんか

・歯茎から出血してませんか

・猫の場合、口をあけて呼吸をしていませんか

 

わんちゃんでは通常でみられるパンティング…いわゆる開口呼吸ですが、猫ちゃんでみられたときは一大事です!かなり呼吸が苦しいときに見られる症状のひとつですので、早めの受診を心がけてください。

ハァハァしているときの舌が紫色になる場合はチアノーゼといって、呼吸がうまくできないときにみられます。この場合も緊急的ですので、早めにご来院ください。

歯茎や舌の色が白っぽくなっていた場合は、重度の貧血が疑われます。血液検査が必要となります。また数値によっては輸血が必要なこともありますので、この場合も早急にご来院ください。

歯茎から出血がみられる場合、歯石があり重度の歯肉炎になっている可能性があります。また、注意が必要なのは、血を固める血小板が下がってしまう病気により歯茎から血がでたり、白目に赤い点(出血点)がでることがあります。この場合は体に青あざができやすいのも特徴です。この病気は血がかたまりにくくなってしまう病気で胃腸や様々な部分から出血し、命にかかわります。血がとまらないといった症状は様子を見ずに、早めにご来院ください。

 

歯石がついている場合は、大人しい子であれば無麻酔でも除去することは可能ですが、限界があります。徹底的にきれいにするには麻酔をかけて歯石除去、歯肉炎の程度によっては抜歯を行います。この処置により口臭や歯肉炎が改善していきます。

猫ちゃんの口内炎についても同様で、麻酔をかけて歯をぬくことで口内炎が改善することがありますので、ご相談ください。

歯に関しては、おうちでのケアもすごく重要になりますので、歯石が軽度の場合は歯磨きや歯磨きガム等を利用し、口腔ケアをしていきましょう♪

 

 

④耳

・脱毛はありませんか

・かゆみはありませんか

・臭いはありませんか

・耳垢がついていませんか

・耳はピンクですか(真っ白になっていませんか)

・しこりはありませんか

・かさぶたができていませんか

・膿はでていませんか

・耳がふくらんでいませんか

・耳の先が紫色~黒色に変化していませんか

・耳の穴はみえていますか、穴が狭くなっていませんか

・耳がかたくなっていませんか、耳はやわらかいですか

 

耳の赤み、かゆみ、臭い、かさぶた等は外耳炎を疑います。点耳薬により改善が見込まれます。また、外耳炎がひどいまま長期間にわたると、耳の変化として耳の穴がせまくなったり、軟骨がふえて耳がカチカチにかたくなっていきます。普段からお耳をよく触るようにしてやわらかさを知っておくといいですね。

ばい菌が悪さをする外耳炎では膿がでることがあります。点耳薬に加え、抗生剤をのむ必要性がでてくる場合もありますので、早めの受診をおすすめします。

耳の脱毛では、かゆみによって耳をかくことで抜けてしまう場合と、感染症によって抜ける場合があります。特に子猫やお外にいく猫ちゃんでは「糸状菌」というカビが悪さをしていることがあります。他の猫ちゃんやわんちゃんへうつる可能性はもちろん、人にも感染し、赤みとかゆみを引き起こしますので、早期発見が重要です。

夏に猫ちゃんの耳の毛が抜けるときは「蚊刺咬性アレルギー」の可能性もあります。お薬によって改善が見込まれます。

耳全体がふくらんでいるときは「耳血腫」という病気です。外耳炎によるかゆみから発症することが多いです。文字通り耳の中に血液がたまってしまう状態で、針を刺して血を抜き、お薬をいれる処置をします。再発しやすく、手術が必要になることもあります。

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今回ももりだくさんになってしまいましたね!

また次回の更新をお待ちください♬

次回は「顔」「前足・後ろ足」です!!!

ぬくもり動物日記

おうちでできる健康チェック~パート1

こんにちは、まいたけです。

台風の発生も多くなり、お盆も大変でしたね。

海はまだまだ荒れ模様のようです。

ぼくも初めての海水浴を断念しました。

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わんちゃんも入れるビーチもあるようなので、

とても楽しみにしていたのですが…。

みなさんも十分に気をつけてください。

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さて今回のテーマは「おうちでできる健康チェック」です。

 

①目

・目ヤニはでていませんか

・涙目になってはいませんか

・目は乾いていませんか

・まぶしそうに目をしょぼしょぼさせていませんか

・片方の目がとびだしてはいませんか

・結膜(まぶたの裏)は腫れていませんか

・まぶたは腫れていませんか

・白目が黄色くなっていませんか

・白目が赤くなっていませんか

・黒目はにごっていませんか

・黒目(レンズ)が白くにごっていませんか

・左右の黒目の大きさは同じですか

 

小型犬のわんちゃんでは、逆さまつげで目が傷ついてしまうことがあります。目の痛みがありますので、ショボショボさせたり、涙が増えたり、目が充血したりします。

また、キャバリアやシーズーなど目が大きく前方にでているような子は、ドライアイになりやすいです。ドライアイは目に傷がとてもつきやすい状態です。症状は目が乾いていたり、目ヤニが増えたり、目に表面が白くにごったりします。

どちらの病気も目に傷ができ、悪化すると目に穴があいてしまうこともあります。

柴犬は緑内障になりやすい犬種でもあります。目の充血や目が前に飛び出すように腫れてしまうこともあります。目に痛みがありますので、目をショボショボさせる症状がでやすいです。重症度によっては入院点滴が必要です。また失明につながる病気ですので、早めの対処が必要です。

年とともに黒目が白くにごってきた…白内障?と心配になることも多いと思います。しかし、レンズがにごったように見えてくる多くの子は「白内障」ではなく「核硬化症」の可能性が高いです。「核硬化症」は加齢性の変化ですので経過観察となります。一方で白内障は進行のレベルがあり、目薬もあります。根本的な治療は外科になります。白内障はまだごく初期だと肉眼だけではなかなかわからないこともありますので、検眼鏡の検査を行うことになります。

 

猫ちゃんで多いのは猫風邪による結膜炎です。鼻水、くしゃみといった風邪の症状と一緒に目に異常がでること多いです。ワクチン接種によって重症化を防ぐことができます。ワクチンをうっていない場合は、高熱・食欲不振などの症状へ進行することがあります。

白目が黄色くなっている場合は「黄疸」です。肝臓や胆嚢、免疫の病気、感染症などさまざまな病気が疑われます。緊急を要することが多いため、早めの受診をおすすめします。

 

ほかにも目の病気は、がんや先天性異常、網膜剥離などたくさんあります。

 

②鼻

・鼻はしめっていますか

・鼻の色がうすくなっていませんか。一部色がぬけはじめたということはありませんか

・鼻水はでていませんか

・鼻血はでていませんか

・鼻は曲がっていていませんか

・片方だけ腫れてはいませんか

 

鼻が乾いている場合は、寝起きなどを除いて、どこか体の不調がある・脱水がある場合があります。

ダックスをはじめとする多くの犬種で膿のまじった鼻水やくしゃみ、透明な鼻水が増えるといった症状は歯周病が原因です。おくちも合わせてみてあげましょう。顔が腫れていることもあります。抗生剤で多くの場合はよくなりますが、繰り返します。根本的な治療は麻酔をかけて歯をぬき、きれいにしてあげることです。

鼻が曲がる症状は多くに場合がんが原因です。猫ちゃんの場合、片方の鼻が腫れる、鼻血がでるといった症状は早急に受診をおすすめします。鼻の中にがんができている可能性があります。

犬で鼻が白くなる場合は、これも「リンパ腫」というがんが原因です。早急に治療が必要になります。

 

猫ちゃんの鼻水は多くの場合、猫風邪です。おくちがただれていたり、歯石や歯肉炎がある子では、おくちのばい菌が悪さをして膿のまじった鼻水がでたり、顔がはれたりということがあります。口内炎がひどくなると食欲も減ってきますので、注意が必要です。

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内容が盛りだくさんになってしまいますので、

パート1はここでおしまいです。

秋は人間もわんちゃん、猫ちゃんも健康診断シーズン!!

日頃見れていない部分も、しっかり見てあげてくださいf:id:NuKuMoRi_AMC:20190104211256g:plain

病気の早期発見が大切です♪

次回の「おうちでできる健康チェックパート2」は「くち」・「耳」です。

更新をお楽しみに~f:id:NuKuMoRi_AMC:20190107122749g:plain

ぬくもり動物日記

夏に多い病気~犬の皮膚病

暑くなってきましたね!
こんにちは、まいたけです。
関東はもうすぐ梅雨明けですね✨
この梅雨はずっとどんよりでしたね☔
今週末からは、きびしい暑さとの闘いですね!

わんちゃん、ねこちゃん
熱中症には十分気をつけてくださいね!
ぼくもなるべくクーラーのきいた部屋で
水分をしっかりとって暑さをしのぎたいと思います!

さて、今日のテーマは
『犬の皮膚病』です。

暑くてじめじめしたこの時期☀️☀️
わんちゃんの皮膚病がぐっと増える時期でもあるんです。

🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱

主な症状はやはり『かゆみ』『赤み』です。
足の裏、脇の下や太ももの付け根にできやすい皮膚病や、場所を問わずできる皮膚病があります。

皮膚病というとかなりの病気が含まれますが
この時期に増えてくるみんなのお悩みは
『表在性膿皮症』と『マラセチア性皮膚炎』です。

これらの皮膚病は基本的にわんちゃんどうしで
うつるものではありません。
体質や清潔にされていない皮膚でおこってきます。

☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️

『表在性膿皮症』は赤い斑(紅斑)ができます。
かゆみを伴い、かさぶたができることがあります。
原因は自分の皮膚にいるバイ菌(細菌)です。
自分の免疫で自然と治ることもありますが、
広がる場合や症状がでている場合は
治療しましょう🐹🌱
範囲が限られている場合は、シャンプー療法を行います。
消毒成分が入ったシャンプーを使い、バイ菌を消毒、洗い流します。
ただし、2日に1回程度の患部のシャンプーが必要になるので、
シャンプーが難しい場合は抗生剤の飲み薬になります。
また、皮膚病の範囲が広い場合も、
シャンプーが難しくなるので、
抗生剤の飲み薬をおすすめします。

まれに抗生剤が効きにくい耐性菌による膿皮症もありますので、治療していても治りが悪い場合は
すぐに相談してください。
多くのわんちゃんは、1~3週間で治ります。
耐性菌が疑われる場合は、
かさぶたを一部はがして、バイ菌をとってきて
薬剤感受性試験を行います。
これはどの薬剤に耐性があり、どの薬剤が効果があるのかを調べる試験です。
この試験によって、より効果のある抗生剤を選択するかたちになります。

この皮膚病の場合、処方される抗生剤は
1~3週間と比較的長期間になります。
耐性菌をうむ原因にもなりますので、
処方された抗生剤は自己判断でやめず
症状が少しおさまってきていても
飲み続けてくださいね🐱
また、飲んでいても広がっている、悪化している場合はすぐに教えてください。

膿皮症は再発することもあるため
定期的にシャンプーを行い、皮膚を清潔に保ちましょう✨
また、体をよくみてあげるようにして
皮膚病が広がる前に早期発見を心がけましょう✨

☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️☀️

『マラセチア性皮膚炎』は皮膚全体が赤っぽくなるのが特徴です。
脇の下や太ももの付け根など
よくこすれる部位の発症が多いです。
また、足の裏の肉球の間や指の間にも多いのがこの病気です。
分泌物が多く、脂っぽい、皮膚や毛がしっとり、もしくはべたつきやすい子が発症しやすくなります。
体質もありますので、
毎年繰り返したり、夏だけでなく冬にもなってしまう場合もあります。
そのため皮膚のかゆみが長期間、慢性的にあり
皮膚がピンクから黒っぽくなったり、
つるつるからごわごわ像の皮膚のようになったりします。
※この皮膚の変化は、この皮膚病に限らず
アレルギーやアトピー様皮膚炎がある子にも
でてくる、慢性的な皮膚炎の特徴です。

原因はマラセチアというカビの一種です。
カビといっても、黒カビや青カビようなカビではなく、
イースト菌といった酵母菌の一種で丸く、
例えるなら雪だるま⛄のような形をしています。
この菌は正常の皮膚にもいる菌で、
皮脂が大好きです。
そのため脂っぽい子は、この菌が爆発的に増えることがあり、増殖しすぎたマラセチアが原因でおこるとされています。

治療としては、まずかゆみ止めを塗り薬や内服で使っていきます。
さらに定期的に脂も落とせるようなシャンプーを使って、体を清潔に保ちます。
これだけでよくなる子がほとんどです。
マラセチアがかなり多い場合は
抗真菌薬を内服で使うこともありますが、
あまり多くはありません。
この皮膚病は体質が大きく関わるため
再発しやすいというところが問題です。
1週間に1回(個体差はもちろんあります)程度の
定期的なシャンプーが必要になることもあります。
そのため、おうちでのケアが再発には
とても重要になってきます。
おうちでシャンプーが難しい場合は
当院でも薬浴を行っていますので
ご相談くださいね😊

🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱

おうちのわんちゃんはどうでしょう。
かゆみはでていませんか?
皮膚病だけでなく、
外耳炎も多い時期になります。
皮膚病は、放っておくと皮膚が黒くなる、かたくなるといった変化がおきます。
外耳炎も、皮膚のごわつきや軟骨が増えてガチガチにかたくなるといった変化があります。
かゆみがでている場合は
早めに受診してくださいね✨✨
わんちゃんのスベスベの皮膚を保ってあげましょう😄

また、年齢を重ねてから皮膚病がでる
または皮膚病が悪化するといった原因には
内分泌疾患(ホルモンの病気)や様々な病気が
隠れていることがあります。
思い当たることがありましたら、
そのことを含めてご相談くださいね🐱
その場合は血液検査や超音波検査をすることがあります🌱
内分泌疾患の治療を行うことで、
皮膚病が劇的に改善することもあります。

かゆみはストレスや睡眠不足の原因になります。
人間もかゆみがあるとイライラするように
ぼくたちもかゆみがあるとストレスがたまります。
早期発見早期治療で
ぼくたちの肌の健康を守ってほしいです😊‼️

 

暑さが厳しくなってきましたね✨
みなさんも、体調の変化には十分気をつけて🌱